Brainworxの「bx_console Focusrite」を使いこなしたい!【VSTプラグインレビュー】

DTM
010コーヒー
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前回に引き続き、Plugin Allianceのプレゼントでいただいたプラグインの記事です

前回はマスタリング用のプラグイン「bx_masterdesk」を使いました。

Focusrite SC = Studio Consoleとは?

もともとスタジオに備え付けてあるような、世界に10台しかない巨大でカラフルなミキシングコンソールのようです。

とても評価の高いコンソールのようで、80~90年代を代表する、なんて書いてある記事もありました。

このコンソールでレコーディングした曲として、以下があるようです。

  • Lucky Dube — Victims (1993)
  • The Black Crowes — Amorica (1994)
  • The South African National Chamber Orchestra (1994-95)
  • Koffi Olomide — Attentat (1999)
  • Tricky — Blowback (2001)
  • Green Day — 21st Century Breakdown (2009)

https://focusrite.com/ja/news/sounds-focusrite-studio-console より)

なんとなく「マイルド」「ミルキー」といいましょうか、そんな印象を受けました。

それをソフトウェアで再現したものが、今回のプラグイン「bx_console Focusrite SC」です。

bx_console Focusrite SCとは

Their goal was to create a top-of-the-line microphone preamp and EQ with low noise, extra wide bandwidth, and an incredibly musical sound. Out of this vision came the ISA-110 channel strip, a truly beautiful transformer-coupled mic preamp with a 4-band EQ, complete with highpass and lowpass filters.

https://www.plugin-alliance.com/en/products/bx_console_focusrite_sc.html

定価349ドル(今円安なので46,000円オーバー…)のものを無料でゲットできた私は幸せものです。

使い方

チャンネルストリップというものになるようで、EQやらFilterやらCOMPやらが一体化したプラグインとなっております。

一見しただけじゃ何が何だか…

個別にEQ挿したりFilter挿したりという手間がかからないので、CPU負荷を下げられるのもメリットみたいです。

使い方はそれぞれのエフェクトの本来のものと同じだと思って良いようです。

単純な比較として、DRY挿しただけのトラックを比較している動画もありました。

比較検証

前回はマスタリング用だったので、REASONの場合は「MASTER SECTION」というところに挿入すれば、そこで全トラックに効果を及ぼすことができたのですが、

今回はチャンネルストリップという性質上、そういう使い方ではなく、必要なトラックに挿入して使うのが一般的な使い方でしょうか。

素材

もとになる曲として、使うのがこちら。

5トラックだけのシンプルな構成です。

動画の音源は「MASTER SECTION」はバイパス。マスターコンプもOFFというシンプルさ。

これのドラムトラックとシンセのトラック2か所に挿入して、差を見てみようと思います。

デフォルトの状態がこれ。

ドラムトラック

元の音

元々こんな感じです。

もちろんFocusriteはBypassです。(Signalizerは波形見る用)

PULVERISERで少し歪ませ、RV7000(リバーブ)を通しています。

FocusriteSC使用後

これのリバーブ前にFocusriteを挿入し、プリセットの「Drum Room_Compressed」にしてみました。

Compがかかり、ゲートはOFF。

左下のダイナミックフィルターは特に変化なく、中央上部のハイパスフィルターで40Hzあたりがカット。

EQで高域が多少ゲインアップされている感じ?

どれもジェントルな効きながらもしっかり音が前に出てきている感じがします。

あと、ツマミが極小で気付きにくいですが、重要なセクションとしてマスター部分の「THD」が変化しています。

これはサチュレーションがかかるようで、とりあえず増やしたくなりますね。

アナライザー見ても、100Hz~10kHzまで満遍なく音圧が上がっているように見えます。

シンセトラック

元の音

元はこんな感じ。

グラニューラシンセを使ったもやもやサウンド。

Rhodesのサンプル音を色々やって作ったモヤっとしたサウンド。

こちらもさっきと同じプリセットのRV7000通してます。

FocusriteSC使用後

同じくリバーブ前に挿しこみ、プリセットの「Synth」を使用。

Drum Compressedより変化が多いように見えます。

「キラキラ感が増した」ように感じました。

ゲートセクションで「EXPAND」が点灯していますが、これはゲートをエキスパンダーとして使用するように変更するボタンのようです。

エキスパンダーとは?
コンプレッサーと同じ原理で、かつ反対の動きを示すエフェクト。小さい音はより小さく、大きい音はより大きくなる。昨今は音圧を稼いで大きく聞こえさせる役目をコンプやゲートに譲りつつありますが、ゲートよりも効きが緩やかな場合が多いようで、「雰囲気」を出したい時はこちらを使う事も多いようです。参考記事参照の事。

試しに「GATE」のオンオフをして聞き比べてみましたが、私の耳では大きな変化は感じられませんでした。

結果

上記の2トラックにインサートして、書き出したものがこちらです。

何やら音圧というか音量がそもそも全然違うようにも感じますね汗

今回Focusrite SCを通したトラックは明らかに輪郭がはっきりとし、素のトラックに比べて前に出てきています。

ただ、Focusriteを通していないトラックは少し埋もれてしまっている気もするので、やはりこのあとマスタリングを行わないといけなそうです。

全体の調和はまだ取れていないように感じるので、このあと前回使用した「bx_masterdesk」を使うとまた違うのかも?

010コーヒー
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ということでやってみました。

masterdeskを使う手順はブログの通り。

どうでしょうか。

全体の音圧はあがりましたが、曲全体が前に出てきてしまったようにも感じます。

このあたりは、作曲者が「何を聴かせたいのか」を考えてマスタリングする必要があるようですね。

使用した結果

トラックに通すだけで、そのトラックが立ち上がり、イキイキとする印象です。

なんなら全トラックに挿入しても良いかも。

劇的に変化、というよりは、しっかりクリーンに素直にまとまる、という感じ。

今回は全部デジタルなトラックでしたが、これがアコースティックな音源だとさらに良さそう、という気がします。

参考記事

水没しちゃったけど修理したものもあるみたい。

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