皆さま電子工作、DTMは捗っていますか!
私は最近季節の変わり目か、眠気と戦いながら、日々の空いた時間で、
非音楽的な取り組みを続けております(涙)
さて、前回は音声入力における、抵抗とコンデンサの影響について、
素人ながらに実験してみました。
結果は、「とりあえずコンデンサ(特にフィルムコンデンサ)を挿しておけば、ノイズ対策になる!」というものでした。(異論募集中)
ただ、エレキギターのトーンコントロールにコンデンサが使われていて、ビンテージなコンデンサは好事家のターゲットにもなっていると耳にします。
手元にまだいくつかコンデンサが残っているので、そいつらの音もちょっと調べてみました。
比較方法
環境や使用機材は前回と同じですので、そちらをご覧ください。
抵抗は「音量への影響のみ」と断じましたので、今回はコンデンサのみ変更して、差を見ます。
前回は一定の周波数(400Hzあたり)ばかりみていましたが、今回はKastleのノブを弄って、
色々な周波数を鳴らして、その軌跡を残して比較します。
抵抗(1kΩ)だけを通した状態が上の画像になります。
黒い箱状のコンデンサ 4.7μF
どこから見つけてきたのか、手元にあったブラックボックス。
側面を見ると、微かに「4.5μF ± 5%」と表記があるので、コンデンサと判断。
抵抗素通しした時と大差なし。
マイラコンデンサ 4700pF
マイラ(フィルム)コンデンサの4700p(ピコ)Fのもの。
変化が見られました。
これまでで最低値の容量(4700pF=0.0047μF)だからでしょうか。
低音(700Hzよ下)から、徐々に減衰し、100Hz以降はかなり音が小さくなりました。
容量が大きいと低音の再生に向く、と前回の記事でも書きましたが、
逆に容量が小さいと、低音は緩やかにカットされるようです。
1pF=0.000 001μFなので、1μFの100万分の1が1pF。
前回検証した0.22μFの約1/46の静電容量となります。
これはちょっと発見。
ポリプロピレンコンデンサ 0.068μF
当ブログ初登場の「ポリプロピレンコンデンサ」。
ポリプロピレンコンデンサも、フィルムコンデンサの一種で、誘電体にポリプロピレンを用いたものを特にそう呼ぶようです。
「ややかさ張る」「高価」という欠点はあるものの、フィルムコンデンサの中でも特に信頼性が高いようです。
こちらも前述のマイラ4700pFと似たような曲線を描いております。
重ねてみるとこのような感じ。
200Hzあたりを境に、高域に映るにつれじんわり減衰しています。
うーん、これはどういう事なのか。
低ESRコンデンサ 220μF
こちらは極性のある電解コンデンサ。店頭でお買い得品コーナーに置いてあったものを掴んできました。
結果は明らか!
低音までブリバリ聴こえました。
これは低ESRだから、というより、静電容量の値がこれまでの検証の中で最大だから、と言えそうです。
低ESRとは?
Equivalent Series Resistance(等価直列抵抗)の略で、詳細は余所様に譲ります(説明できない)が、どうやらコンデンサにも少なからず抵抗があるようで、それを指す言葉のようです。
これが影響してくるのは40Khzあたりくらいからの高周波らしいので、私の環境では低ESRということは関係なさそうです。
上述のブラックボックスコンデンサより、低音がハッキリ聴こえた気がしました。
終わり
コンデンサを変えることで、音に変化があることは何となく分かってきました。
ただ、エフェクターのように劇的に変化するものではなく、あくまで少しの変化だということ。
特に、あとあとDAWで音を弄る可能性が高いので、原音に忠実な方が正解と言えそうです。
なので2022年現時点の010COFFEEの結論は、
「コンデンサは容量のデカい、フィルムコンデンサが正義」ということにします。
(秋月電子に22μFのフィルムコンデンサが売っていましたが、それ以上となるとちょっと探すのに苦労しそうです。)
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