RADIOFISHでのカオスかっこいい活動やYoutubeでの活動など、無軌道側のヨシモト芸人のなかでもまた独特の活動を行っているあっちゃんこと中田敦彦氏。
遅ればせながら氏の『労働2.0』を読んだので、感想とか所見を共有いたします。
結論
自分が「固定観念にとらわれているな」とか「会社組織内での立ち位置に違和感を持っている」という方には、思考訓練・自己啓発の足掛かりとして非常に良い内容であると感じました。
半面、「現状に満足している」「起業・独立など考えられない!」という方には、単に成功している人間の発言でしょ?という風にしか映らないように思いました。
以下、そのように感じた経緯を述べます。
現状を疑ってかかれ ~組織における立場の違い~
「俺は組織の歯車なんかにならない」
「私は会社にいいように使われるのは嫌!」
と公言している、もしくは思っているあなた。
最初にハッキリさせておきましょう。
その認識は誤っています。
p.15より引用
組織の歯車たるサラリーマン。
冒頭のこの文言から始まり、とにかくこれまでの既成概念、常識を疑う姿勢を持つことを強調して書かれています。
組織内で働く事の限界や、経営者マインドを教えない教育の現状など、現在の(日本の)システムに関して俯瞰した視点を持つことの重要性をもってほしい。
リスクを持つ「経営者」と、そうではない「労働者」の立場の違い。
その立場において、上司や会社へ不満を述べ、それが受け入れられないことを嘆く無意味に関しても書かれています。
経営側にはそれを真に受ける根拠がないが、文句を言う側にはそれが理解できていない。
文句を言いたい(裁量を発揮したい)なら自分で経営側に回ればいいじゃない。
そこらあたりのマインドシフトを、いくつかの例を交えながら解説してくれます。
いわゆるトップを目指すのではない
これまでの内容だと、自己鍛錬を怠らない、精神力の高い人間以外はダメだ、という印象を受けるかもしれません。
ですがそこはページを割いて理由の説明があります。
中田流ワークライフバランス
独立・企業をするにあたって、目指すのは業界売上ナンバーワンではない。
それは「必要とされる分野・場所での居場所」を手に入れる事。
氏は「お金をもらったらその時点でプロ」と豪語します。
多かろうが少なかろうが、己の行ったサービスに関して金銭を受け取れたならば、その時点でプロを名乗り(自任し)あとはひたすら仕事に取り組む。
必要とされる=金銭を支払ってもらえる(もちろんここは自分の裁量でできる)仕事を少しづつ積み重ねていく。
ある意味、一種のワークライフバランスに関しての提案がなされます。
自身の強みの見つけ方
自分には何の才能もない、と思っている人は、今から言うことを肝に銘じてください。
どんな人にも才能はあります。
p.95より引用
とはいえいきなり人からお金をもらう事は、そんなに簡単な事ではありません。
自分にどんな才能があるかも不明です。
誰しもが最初に浮かぶであろう疑問に関しても、氏は引用のようにハッキリとした提言を行います。
それは能力の掛け算。
一見強みとは程遠い、むしろ弱みですらある人との違いを、自分自身の内側から3つ見つけ出し、それらを組み合わせての生き残り戦略。
「富山出身 × 双子の兄がいる × 絵を描くのが好き」とか、
「実家がお寺 × 歌がうまい × 子供が好き」とか。
p.109より引用
才能の掛け合わせで、100万人に一人の逸材になれるやも?の段落では、面白い考え方を提案されています。
これは私の座右の書『ブラスト公論』の三枚のカードと同じ思考方法だと思います。(めちゃ面白いのでぜひご自身の目でお確かめください)
※文庫版はそれはもう四角いので、購入される方は一度よく考えてからにしてください…
現状の自分を映す鏡として
成功した芸能人が書いた自慢話、ホリエモンに宣伝してもらった一過性のコマーシャル、その様にこき下ろして読まないのは簡単です。
ですが事実成功した人間のひとつの思考を知り、そういった人間=優良なビジネスパートナーあるいは顧客になるであろう人間の望むものを、果たして“今”の自分は生み出せるだろうか?
そのように自問自答するためのツールとしては良いと思いました。
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関連書籍
【漫画版】死ぬこと以外かすり傷
同じような時期に出た箕輪氏の書籍「死ぬこと以外かすり傷」の漫画版が出てました。
アウトプット大全
こちらはいまだに書店で平積みされてます@鹿児島
君たちはどう生きるか
既読。
こちらはどちらかというと行動よりも考え方に重きを置いた本ですね。
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