DTM初心者向け まずおすすめなアナログシンセ

DTM

DTMをやっていると、おそらくですが初心者の方ほどソフトウェア環境に偏ります。

理由は色々ありますが、まずは何より参入障壁が低い。

掛かる費用がハードウェアに比べ低く、最近では無料のDAWやソフト音源も多くあることが考えられます。

少なくとも私はそうでした。(つい昨年まで)

そうしたソフトウェア多め、もしくはソフトオンリーな環境にいると、どうしてもアナログ機材・ハード機材が魅力的に見えてしまいます。

結論から言うと、ハードもソフトも一長一短のため、隣の芝生は青く見える状態。

ですが、私はクリエイティブを発揮する際に「手を動かす」ことのメリットは確実にあると考えております。

隣の芝生が青く見えるなら、その芝生を買っちゃえば良いじゃない派です。

最近購入したミキサー

そうした理由から、己の欲望のまま、長い時間を掛けてハード機材を調べ続けてきました。

ソフトウェア勢がどんなハード機材を最初にチョイスすればハッピーになれるか、多少なりの蓄積があるので、本日はその点を共有できればと思います。

今回はその中でも特にアナログシンセに関して、ランキング的におすすめをご紹介いたします。

アナログシンセとは

アナログとアナログモデリング

・(ガチ)アナログシンセ

・アナログモデリングシンセ

の2者があります。

(ガチ)の方が、厳密な意味でのアナログシンセです。

大まかに定義を述べるなら、電子回路で発音、音作りをするか否かが分かれ目といったところでしょうか。

その他に一般に言われている特徴があるとするなら

  • モノフォニック(単音発音)
  • 音が太い
  • 暖機が必要(最近のは不要なことも多い)

などなども、アナログシンセサイザーの特徴と言えそうです。(もちろん例外あります)

狭く考えるなら、シンセサイザーの元祖はこの方式であり、その起源を見るにすでにだいぶ古い規格・定義であると言えます。

アナログモデリング

狭義のアナログシンセは、起動に暖機(!)が必要だったり、

作り上げた音色を保存できなかったり、

そもそも全くの素人では音が出せない可能性もあります。

そうした不便さを克服し、デジタルの利便性を追加した「アナログモデリング」シンセも最近は旺盛です。

今回の記事ではこのアナログモデリングを中心に取り扱います。

アナログ回帰

上記のような特徴が時代を経るにつれ、より「魅力的」な特徴として受け入れられるようになったのか、メーカー各社でも「アナログ回帰」とでも言うべき潮流がみてとれます。

KORGが4ボイス・アナログシンセ minilogueを発表したのが2016年。

他にもMS-20 mini、Volca Nubass、Monotron Delayなど、アナログを主軸に据えた製品を多く発表しています。

Behringer社のMS-1も、こうしたアナログ回帰の表れではないでしょうか。

少し調べるだけでも、各社様々なシンセを販売しております。

ここに「モジュラー」まで入れ込みだすと、それこそ選択肢が劇的に広がってしまい、余計に選べなくなってしまうので、

今回は「ソフトウェアメイン環境の人が、最初(もしくは2台目くらい)に選ぶと幸せになれそうな機材」に絞ってご紹介いたします。

おすすめランキング

選ぶときの条件

値段:5万円以内

性能:PC(DAW)との連携(せめてオーディオ出力)

その他:いじる楽しさがある

MICROKORG

https://www.korg.com/jp/products/synthesizers/microkorg/ より

GOOD

  • ELECTRIBEやMS2000で評価の高いDSPによるアナログモデリング音源
  • ロングセラー!未だに取引アリ。リニューアルもされるほど
  • 軽い(2.2kg)
  • PCで音色をエディットできる(公式以外のソフトもある)
  • 電池駆動

BAD

  • いかんせん古い。購入が中古になる
  • ノブが少ない(ガチアナログに比べると激少ない)
  • 鍵盤がミニ鍵盤

2002年の発売から、未だに名前を聞いたり、YouTubeで新しい動画がアップされていたりと、

ひとつの伝説を築きつつある名機です。

BADポイントも、使う人にとっては必ずしもBADにはならないので、

「まずアナログシンセ買うなら」とこちらを勧める方多し。

ミニ鍵盤37鍵の小さなボディにMS2000と同様のシンセ・エンジンを搭載。厚みのあるサウンドが制作可能。小型コンデンサーマイク付属でボコーダーとしても多彩で個性的なサウンドを演出。 ミニ鍵盤37鍵の小さなボディにMS2000と同様のシンセ・エンジンを搭載。厚みのあるサウンドが制作可能。小型コンデンサーマイク付属でボコーダーとしても多彩で個性的なサウンドを演出。

VOLCA 

GOOD

  • リーズナブル(2万円でおつりきます。予算内で2台買えます)
  • SYNC端子で他機種と連携できる
  • スピーカー内臓
  • 電池駆動

BAD

  • ノブが小さめ
  • 独特のキーボードで演奏は厳しい印象
  • UIがちょっと直感的ではない

KORGが続きますが、Volcaシリーズはアナログビギナーに大変おすすめです。

私も(デジタルですが)Volca Drum持っています!

上の動画のVolca Keysがアナログシンセですが、

Volca Modularなら、今人気のモジュラー的なサウンドとその手法が楽しめてさらに良いかもしれません。

Bastl InstrumentsのKASTLEと、ブレッドボードワイヤでつなげそうなので、この予算なら二つ買うともう楽しみが止まらない!

MICROFREAK

GOOD

BAD

  • 良くも悪くも特殊な鍵盤
  • 一見サイケデリックで変化球のようだが、実は堅実な音色

メーカー変わってARTURIAのハイブリットシンセサイザー。

音作りのキモになるフィルター部分がアナログなので、ちょっと入れてみました。

公式サイトPVの感じから、「エキセントリック」「飛び道具」的な印象を受けますが、

実際に使用した方々は、「堅実な音色」みたいな評価が多いようです。

別途記事も書きました。

正直欲しい。

ちなみにTwitterでアンケートとった結果はこんな感じ。

KORG Monologue

島村楽器さんで実機を触れたので、ちょっと弾かせてもらってびっくりした。

GOOD

  • 高機能・高品質なのに安い!(3万くらい)
  • minilogue直系のブッといオシレーター
  • COOLな筐体と高品質なノブ・ボタン類
  • ステップシーケンサー!しかもモーションもシーケンスできる!
  • 電池駆動!
  • オーディオ入力あり
  • 波形が見える!
  • Sync端子あり(前述のVolcaシリーズなどと同期できる)

BAD

  • 特になし

開発秘話もぜひ目を通してもらいたいのですが、DTM初心者の方にとってはとにかくこのルックスと価格と性能の超ハイレヴェルなバランスがもう異次元。

通常アナログシンセはパラメータを保存できないので、電源切ったらパラメータを記録しておかないと同じ音色は再現できません。

それが保存できるってだけでもありがたいのに、プリセットの音はAphex Twinが作ってくれてたりと至れり尽くせり。

動画もたくさん転がっているので、何はともあれ音を聴いてみてください。

鍵盤弾きも買って良し、弾けなくてもシーケンサーが強力なので良し、とローリスクハイリターンな一品です。

おすすめ!

ちょっと変わったおすすめ

はんだごて持っていて、「ガンプラのMGやPGは作れるよ!」という方は、NOISE TOASTERもおすすめ。

秋月電子にて、約6000円程度で購入できるので、コスパも高いです。

音階を奏でることはできませんが、アンビエントやドローンサウンドの人気も高いので、いきなり変化球かもしれませんが、これも検討に加えてみては。

※20年10月買いました。電子工作一発目がこれだと少し厳しいかもですが、ひとつなにか作ったご経験があれば、そこまで難しくないかと思いました。(自分は幸運にも一発で音が出ました)

「これぞアナログ!音階?音色?細けぇことはいいんだよ!」とでも言うような、

むしろこれが自由だ!みたいな音を聞かせてくれます。

今はスマホでサンプラーとかも全然あるので、これをサンプリングすれば手軽にアナログ音源で演奏とかもできそうです。

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