皆さんvolca drumやってますかー!
最近「volca FM2」が出たこともあり、volcaの名前を耳にすることも増えたように感じます。(すいません、寝かしている間に時が経ってしまいました)
ただ、volca drumは前に記事でも書きましたがなかなかにピーキーなマシンのため、
持て余しちゃっている方も多いのではないでしょうか。
実は私もその一人です。
そのため、今回は「初心者向け」と題しまして、「volca drumで、曲をまず形にする」をテーマに、ちょっとしたHow to記事を書きたいと思います。
それぞれの音色の意味
まずはその「音色」にフォーカス。
ドラムにはおおまかに音色ごとの役割があります。
音楽は自由ですが、ここではある程度制限してまいりましょう。
- キック : リズム。
- スネア : アクセント。
- ハイハット :リズム、ノリ、ニュアンスを明確にする。
※タムはビートに色をつけるための装飾的なポジションですが、今回はスルーします。
パートの割振り
他のドラムマシンと異なり、volca drumではパート毎にパート1は「キック」パート2は「スネア」などの縛りはありません。
これが自由度を高めている反面、「なんでもできるので逆に混乱する」という要因にもなっているようです。
ここではまずは既存のドラムマシンと同様に、オーソドックスに「キック」「スネア」「ハイハット」と決めておきます。
今回は以下の感じでいきましょう。
- キック(バスドラム)
- スネア
- (クローズド)ハイハット
- オープンハイハット
目指すは「とりあえず」!
音作り
volcaには、各パート毎に2つの「レイヤー」があり、それぞれにオシレーターが使えます。
volca drumで音作りをする際は、この「レイヤー」に注意しましょう。
同時に2レイヤー分作業をすると大変なので、まずは「LAYER1/2」ボタンを押してそれぞれのレイヤーの音量をゼロにし、「LAY 1」の音量だけ上げて、そこから作業するようにしましょう。
キック
オシレーターとして使いやすいものはサイン波(ディスプレイの「SRC」の一番左側の波型)です。
※SRCとは?:マニュアルにもそのまま「SRC」と書いてあって、初見殺しな気がしますが、おそらく「source」の略かな?検索するとsample rate converterみたいなそれっぽい言葉も出てくるけど、意味的にコンバート関係ないし…
※バスドラムにおける「オープン奏法」「クローズ奏法」は、バチ?(正式には「ビーター」だそう)を付けるか離すかの違い?生奏者は使い分けるらしいが、マシンでは厳しいと考えられますが、いや、VolcaDrumはリアルタイムに変化を記録できる(ノブの変化も記録できる)ので、可能。これを使うことで、サウンドに違いを出せるかも。
スネア
私はドラム未経験者なので、詳しくは与り知りませんが、
スネアドラムはドラマーにとって特に大切&個性が出る所らしく、ドラムセットが備え付けてあっても、スネアドラムは「絶対に買った方が良い」とも言われるくらいらしいです。
その分リズムの個性が出るところなので、私たちマシンドラマーもこだわりましょう。
Volcaの場合は、ノイズを使うと「それらしい音」を作りやすいです。
とりあえずレイヤー1個でそれらしくするなら…
- SRC:各種フィルターノイズ
- MOD:ランダム
- EG:エクスポネンシャル
- Amount:11
- RATE:0
- PITCH:120
- ATK:10
- RELEASE:100
こんなところでしょうか。
オシレーターを「各種」としたのは、どのノイズでもそれっぽくなるから。
お気に入りの音色でいきましょう。
(クローズド)ハイハット
ハイハットはドラムの「チキチキチー」的な音で、リズムのノリに大きな影響を及ぼします。
基本的には高めの音が、シャカシャカ感も欲しいのでノイズを軸に作ってきます。
- SRC:ハイパスフィルターノイズ
- MOD:ランダム
- EG:マルチ・ピーク・アタックーリリース
- Amount:‐35
- RATE:90
- PITCH:244
- ATK:46
- RELEASE:80
クローズドかオープンかは、Releaceを伸ばすとオープンよりになるので、MOTIONレコーディングでオープンを交えることも可能。(タイミングが難しいので、今回は別パートに別個のオープンハイハットを置きます。)
オープンハイハット
先ほど作ったクローズドハイハットのRELEASEを伸ばすだけです。
VolcaDrumでは、パートのコピペは簡単にできます。
コピー元のパートを選択中に、右側の「FUNC」ボタンを押しながら、キーボード部分の7番を押しコピーモードに入ります。
そしてコピーしたい先の番号を押すと、そこにまったく同じパーツがコピーされます。今回で言うと、「パート3」から「パート4」にコピーになります。
その際、シーケンスも同じままコピーされ、そのまま再生するとうるさいので注意。
コピーが済んだらRELEASEの値を長め(145くらい)にしてください。
どうでしょうか?3と4を交互に鳴らすと「チキチー」的な鳴り方をすれば成功です。
リズム
さて音色が出来ましたら次に肝心要の「リズム」です。
4つ打ち。とにかくまずはこれ。
VolcaDrumのシーケンサ上では「1,5,9,13」にパート1のキックを置きます。これだけでリズムとして成り立ち得ます。
パート2のスネアは「5,13」に置きます。
パート3のクローズドハイハットは一旦「1~16」すべてに置いておいてください。
パート4のオープンハイハットは「3,7,11,15」に。
こんな感じになっているはず。
この時、本当のドラムセットであれば、ハイハットのオープンクローズが同時になることはあり得ません。なので、リアルに「クローズドの3,7,11,15は鳴らさない」としても良いですし、「こちとらマシンじゃけー鳴らしまくったるわい!」と、マシンドラムを追求しても可です。
そのほかのリズム
8ビート:4拍目のキックが8分音符で二回。ロック、ポップス問わず幅広く使われるド定番パターン。
16ビート:ダンス、ファンキーグルーブ。かっこいい。
2ビート:メロコア。高速になればパンクやメタル。
シャッフル:歌モノやブルース。3連符で跳ねつつ、ゆったり。
とりあえずこんな感じ。
ベース
ドラムマシンだけでもリズムにはなるが、よりグルーブ、ノリを出すならベースを。
フリーのベースシンセや、iPadやKORGのGadget、TD-3使って、自由にベースラインをのせましょう。
ウワモノ
PADがあればもう曲と言い切っても良いでしょう。
好きなコード進行をいくつかメモっておいて、好きに並べましょう。
共有
作った曲はぜひ他の方にも聞いてもらいましょう。
そんでもってぜひ感想をもらいましょう。
YouTube、SoundCloud、Bandcampなどなど、無数にあるSNSで、あなたのサウンドをさらけ出しましょう。
拙作の感想もお待ちしちょいもす!
次のレベルへ…
お使いのDAW(今は無料の物や入門用の廉価なものも多くあります)なんかに取り込んで、さらに肉付け。
REASONならFXやテクスチャーを載せるだけでもまったく完成度が変わります。
MPCやKOALAサンプラーならチョップ&フリップでさらに別の曲へ。
想像の赴くままにサウンドの海へボンボヤージュ。
私の愛用するREASONにも良き機能やサウンドがたくさん入っているので、それらを盛って曲に仕上げました。もちろんマスタリングやイコライジングで、全体のバランスも調整したので、ぜひご視聴ください。
参考サイト(必聴・必見)
おそらく日本で一番Volca Drumを使いこなしている方の動画。
刮目してチャンネル登録すべし。Twitterもフォローすべし。
開発者インタビュー : https://www.dtmstation.com/archives/23728.html
他のドラムマシン
ここまでご精読ありがとうございます。
上記手法は、とてもオーソドックスな方法だと思いますので、
程度の差はあれ、他のマシンでも応用が効くと思われます。
参考までに色々な種類のドラムマシンをご紹介だけ。
全部ほしい!!
それより手元の機材を使いこなしましょう。あとMIDIケーブルを忘れずに。
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