オンラインでのTRPGセッションやゲームのマルチプレイ動画を作成しているクリエイターの皆さん、動画の「テロップ(字幕)付け」ってどれくらい時間かかってますか?

話者全員のセリフを聞き返しては打ち込んで、タイミングを合わせて……これだけで編集時間の大部分が溶けていきます。

010コーヒー

ぶっちゃけめちゃくちゃ大変ですよね……。

以前、Discordの通話音声を話者ごとに別トラックで多トラック録音できる超優秀ツール「Craig」を紹介しました。

今回はその「続編」、「改良版」とも言える編集時短テクニックについてまとめます。

Google Colab(グーグル・コラボ)Whisper(ウィスパー)というAIモデルを組み合わせることで、動画実況やTRPGセッションの文字起こし爆速化・超高精度化に成功したのでそのノウハウをシェアします!

結論

動画編集者でゲーム実況者は、Google Colabを使いなさい。

なにができるの?

ざっくり言うと、「音声ファイルを投げ込むだけで、爆速かつ超高精度でテキスト化してくれる環境」が無料で実現可能です。

僕自身、TRPGのオンラインセッションを動画して、思い出に残したいなーと思っているのですが、いかんせん、複数人の音声にキャプションを付ける作業は、かなり作業の負荷が高い。

010コーヒー

おかげで全然動画編集が終わりません…

25年末に収録した動画が、まだ前半くらいしか編集終わってない…

しかし、この方法を導入してから実況動画のキャプション(テロップ)付けのスピードが段違いに上がりました。

特に、「Craig」との組み合わせはある種の最適解だと言えます。

Craig × Google Colab(Whisper)の何がすごいの?

  • トラックごとに文字起こしできる:Craigで個別録音した個人ごとの音声ファイルをColabにぶち込むことで、声の被りによる文字起こし誤認識が激減。精度を優先するなら、こちらの方法もあり。効率重視なら、Audacityなどの音声編集ソフトで音声をまとめて一つのファイルにしておく。(私は後者)
  • 専門用語もバッチリ拾う:「SAN値」「正気度ロール」「ダイス」といったTRPG特有の用語も、設定ひとつで正確に変換可能。
  • 圧倒的コストパフォーマンス:Google ColabのGPU(無料枠〜)を使うので、自分のPCスペックが低くてもクラウド側で瞬時に処理が終わる。

実際のGoogle Colab用コード(コピペでOK)

Google Colabを開き、ノートブックを作成したら、以下のコードを貼り付けて実行するだけです。

(※事前にColabの「ランタイム」>「ランタイムのタイプを変更」でGPU(T4など)を選択しておいてください)

import whisper
import torch

# GPUが利用可能か確認してデバイスを指定
device = "cuda" if torch.cuda.is_available() else "cpu"

# 高精度な medium モデルをロード(文字起こし精度と速度のバランスが最強)
model = whisper.load_model("medium", device=device)

# 文字起こしの実行(ファイル名とプロンプトを設定)
result = model.transcribe(
    "あなたの音声ファイル名.mp3", 
    language="ja",
    initial_prompt="TRPGのセッション音声です。正気度ロール、ダイス、ダイスロール、SAN値などの用語が含まれます。",
    temperature=0.0
)

print(result["text"])

精度を劇的に跳ね上げるコツ

「昔Whisperを使ってみたけど、変な日本語になって微妙だったんだよね」という人にこそ試してほしいのが、上記のコードに含まれている3つの設定です。

1. モデルサイズは「medium」を使う

デフォルトの「base」モデルだと脳の容量が小さく、「正気度ロール」が「ショーキドロール」のような謎のカタカナに変換されがちです。モデルを「medium」にするだけで、文脈を考慮した賢い変換をしてくれるようになります。

2. initial_prompt で事前辞書を与える

initial_prompt="..." の部分に、セッション中に出てくる専門用語(キャラクター名やゲーム用語)を入れておきます。これだけでAIが「あ、今回はこういう単語が出てくるんだな」と理解し、誤変換が劇的に減ります。

3. temperature=0.0 で迷いをなくす

温度パラメータを0に設定することで、笑い声や雑音が入ったときにAIが「幻聴」を出力してしまう現象(ハルシネーション)を防ぎます。

010コーヒー

実は昨年からGoogle Colabにはお世話になっていたのですが、より洗練されたコマンドを使用することで、精度が劇的に上がったことが、今回の記事を書くきっかけでした。

MAMENO

記事タイトルに「Ver1.2」とあるのはそれが理由なのですね。以前のコマンドがVer.1だったと…


まとめ:オンラインセッション動画を作るなら導入必須!

Discordで「Craig」を使って個別に多トラック録音し、その音声を「Google Colab + Whisper」に投げ込んで一括文字起こし。

このフローを構築してからは、聞き取りづらい声を何度も巻き戻して再生しながらテロップを打ち込む……という絶望的な作業から完全に解放されました。

TRPGのセッション動画を作っている方はもちろん、複数人でオンラインマルチプレイの動画を配信・編集しているクリエイターの方はぜひ試してみてください。

MAMENO

作業効率が劇的に変わるはずです

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